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Feb 19, 2011

おいおい!いい加減にしてくれ

サイエンスチャンネルというインターネット放送がある。
サイエンスチャンネル
サイエンスチャンネルは、独立行政法人科学技術振興機構(JST)が制作している。
そこでこの春から放送予定の番組「自然観察の達人」に今、出演している。
この番組は、身近な自然を達人ならではの視点でとらえ親子で自然観察を楽しもうというものである。

これまでに「身近な野鳥を見よう」、「水鳥を観察しよう」、「ダンゴムシの秘密に迫れ」、「潮干狩りに行こう・アサリ」、「水上の忍者アメンボ」、「種の不思議」、「越冬昆虫を探せ」の7本のロケを終えた。全10本シリーズなので残すところ3本である。

いよいよロケも終盤となった今、JSTの担当者からの驚くべき返答があり、かなり困惑しているというか驚く。

注文1
ダンゴムシは、アップになると気持ち悪いから、なるべくアップはさけてくれ。

自然観察で対象物をよく見せないとは、どうするつもりなんだろう。

水鳥を観察する回では、フィールドスコープを使う場合のコツで、しっかりとした三脚を使うと解説したら、普通すぎるという理由でカットを要求された。確かに達人の技ではないが、しっかりとした三脚を使う事はもっとも重要である。

そして極めつけは、種子散布の回。

種子散布では、鳥散布がもっとも重要であることは皆さん常識。当然取り上げないわけにはいかない。
鳥散布は糞に種が入っていて排泄されることにより成立する。
よって鳥の糞が映像に出てこなければ意味がない。
ところが。

鳥の糞は汚いから画面には出さないでくれ。

JST担当者は、「食事中の人が見ていたらどうするんだ。あんた今日のNHKを見たか。鳥インフルエンザで鳥の糞は触らないようにと言っている。それを鳥の糞を観察なんていったい何を考えているんだ!」とのたまったそうだ。

まあ、百歩譲って民放の素人プロデューサーならば無知なので仕方ないかなと思うが、仮にも科学を国民に広める義務がある科学技術振興機構の職員の発言だ。
ちなみにこのサイエンスチャンネル放送の基本方針の目的を紹介する。

1.目的

 サイエンス チャンネル放送は、国民の科学技術に対する関心を高め、科学技術に関する知識の普及等を通じて理解の増進を図ることを目的として実施することとし、国民の科学的なものの見方や考え方を深めるとともに、科学技術が文化として社会に受容されることにも資するものとする。


詳しくはこちら

この担当者の考えは、
「国民の科学的なものの見方や考え方を深めるとともに...」という部分が著しく欠落している。

汚い、気持ちが悪い、イメージが悪い。平気でそんなことをいう担当者。
科学的なものの見方や考え方を深める必要があるのは、何を隠そうJSTの担当者である。

自然番組を担当する資格がないものが品質に関して口を出す。JSTというところはいったいどんな組織なのか。

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Comments

http://b.hatena.ne.jp/entry/www.jst.go.jp/goiken/2010/110222.html

本件について、はてブのコメントです。
おおむねJSTに対して好意的な意見が目立ちます。
ブログ主様は、JSTの回答に対してコメントはないのでしょうか?
それにしてもここのコメント欄を見ていると非常に危ういものを感じます。
「独法」「公務員」というだけで色眼鏡で見る風潮でしょうか。
なんだかマスコミの言うことを無批判で信じる人がまだまだ多いのだなあ、という気がします。
自戒をこめて。

Posted by: TELL | Feb 24, 2011 06:35 AM

JSTは常に国民の目や声を気にする非常に生真面目な組織です。それは自分たちは公金で運営されている機関だと言うことを認識し、何事も可能な限り多くの国民の理解と支援を得たいと思っているからです。その点では、数ある独法の中でもトップクラスだと思います。

今回指摘された問題もそのような観点からみると分かりやすいのではないでしょうか。番組出演者(少数派)の意見以上に視聴者(多数派)が番組から受けるであろう悪印象を回避することをJST担当者が優先したことは想像に難くありません。それはむしろ担当者の思慮深さの表れであって、科学への理解力の問題ではないと思います。極端な例ですが、科学番組だからといって人体解剖の様子をありのまま放映するでしょうか。

残念に思うのは、番組出演者が今回のような不満を述べなければならないほど、両者間でコミュニケーションがとられていなかったということです。よりよい番組作りのため、前向きでかつ謙虚な意見交換を期待します。

本件に端を発したJST無用論がこのコメント欄に見られますが、それは放言・暴言でしょう。

Posted by: Yell | Feb 24, 2011 12:17 AM

個人ブログによる発信自体の是非は、別として、コメント欄からの組織批判に転化する内容は本当なんでしょうか。家では、面白い科学番組を日本で真面目に取り組んでいる唯一のメディアだなと、思って視聴してます。存在を残念ながら誰も知らないだけでは?カミさんと子供は大喜びです。マヨネーズの出来るまで。

Posted by: tokama | Feb 22, 2011 11:14 PM

その人は「番組へのクレームを減らせ」という命題に従ってまじめに自分の仕事をしているだけだと思います。このご時世、世間から指弾されることを組織が過剰に警戒するのは当然の成り行きでしょう。
ダンゴムシなんか写すな、という見当外れなクレームをつけるのはその人ではなく視聴者です。それを啓蒙するという目的においては、残念ながら恃むに足らない組織、ということでしょうね。
お仕事のやりにくさにご同情いたします。

Posted by: bannohiroshi | Feb 22, 2011 10:21 PM

ああ、簡単な事ですよ。
日本人が自然科学に興味を持ってもらっては困る人たちがお金を握ってるんでしょう。

だから、名目上は自然科学の教育映像を作成するという事で予算を取ってきたけど、そんな番組つくってもらったら日本人の学力が向上するきっかけを作る事になるかもしれないから、まずは芽を摘む事が重要、基礎が出来ていなければ、発展はない!これを実践しようとしてるだけでしょう。

で、その予算というのが日本人の血税だったりするんですよね。
日本人の血税を使って、日本人の学力を低下させることができる。
なかなか手の込んだやり方ですね。

Posted by: 報道しない自由って(w | Feb 22, 2011 01:34 PM

三脚のくだり、脱力ものですね。私は星見が好きなのですが、そちらでも三脚は非常に重要です。風でぐらぐらするようでは、対象が視野から外れてしまいますから。

「普通すぎる」からカットなら、賑やかしに芸人でも呼んでで騒がせておけばいいと思います。それから、クイズ形式にして科学なんて地味な素材じゃなくて街角グルメ情報とかを取り上げたら盛り上がると思いますよ、JST様。

Posted by: なす掘るん | Feb 22, 2011 09:51 AM

我が家では、「サイエンスチャンネル」は最も良い知的番組として、CS放送当時から楽しみにしてるコンテンツ集なのですが、何故これほどまでに?

Posted by: 名無し | Feb 22, 2011 01:08 AM

今NHKで放送している ホットスポット シリーズのオープニングでも虫のドアップやダンゴムシのドアップが使われていますよ
NHK以下ということですかね
ヒドい発言・・・

Posted by: sizuya | Feb 21, 2011 07:11 PM

NHKや民放の自然番組の方が丁寧かつ妙な偏見を持たずに放送してます。

役人にはこういった番組作りは無理です、打ち切りしたほうがいい。

Posted by: ナナシ | Feb 21, 2011 10:45 AM

はじめまして。
JSTの担当者に憤ってコメントしました。
近年、科学技術や研究に対して、かなり評価が低い気がします。
数学(算数)や理科が嫌いな人達が、多いのかと思いますが・・・
この担当者ってJSTに向いてない人なんですね。
正直に言って、向いてない人がそんな組織に居ると、本来の目的をぶち壊す恐れがありますね。
先の事業仕分けで、丸の内オアゾにあったJAXAiの閉館が決まった際、あんなに素晴らしい施設を閉館にするのかと、民主党議員に対して憎悪すら覚えました。
JAXAiではLE-7Aエンジンを見ていると、JAXAのOBの方が解説してくれたり、専門的な技術的質問にも事細かに説明してくれました。
残念な事に、事業仕分けの席では技術屋なのが災いして、JAXAiの必要性、科学技術に興味を持たせられると言った有益姓を説明できませんでした。
自然は驚きの宝庫です。
昆虫や動物等の生態は正に神秘です。
宇宙は未知の世界であり、そこに行くためのロケットは科学技術の結晶です。
本当にこの事が理解できる人なら、事業仕分けの某議員や、このJST担当者の様な事は言わないはずです。
自らの保身や人気取りの様なマネをしている人は、早くそのポストを明け渡して欲しいと思います。
事業仕分けなんてパフォーマンスより、天下りを何とかする方が先でしょうね。
長文、失礼しました。

Posted by: 写真屋 | Feb 21, 2011 10:17 AM

JSTとは文科省の天下り先で巨額の税金で大学や研究者を補助金で手なづけるための機関にすぎません。その税金の一部で3つ以上の子会社を作り、そこにも天下りが社長をしています。さらに税金で開発した者については全て開発者とJSTが利得を権利として受けており国庫には何も返還していないという重大な問題もあります。ここは絶対に潰さなければなりません、不要な海外支店まで3つも持っています。信じられない無駄遣いを毎月しています。NECとか東芝とか多数の大企業も税金で手なづけられています。

Posted by: Ashura | Feb 21, 2011 08:18 AM

概要を英訳しました

Posted by: 名無し | Feb 21, 2011 12:33 AM

JSTの職員さんなんでしょうか、それとも文科省からの出向者なんでしょうか。
いずれにしても、税金を食んでいる方なのは間違いないと思いますので、部署名担当名を是非。
本当は個人名をといいたいところですが、柴田さんが無用のトラブルに巻き込まれてもいけないとおもいますので。
一納税者としてまともに仕事をする気のない公務員(および準公務員)に対しては非常に怒りをおぼえます。柴田さんがここで勇気を持って書いていただいたことに大いに敬意を表します。

Posted by: 納税者 | Feb 20, 2011 10:29 PM

「食事中の人が見ていたらどうするんだ」…こんなイチャモンには「TV見ながら食事するような行儀の悪い奴の事など知らんッ」と言うてやればいいんですよ。

Posted by: 名無し | Feb 20, 2011 06:35 PM

……本当なら酷い話です。

これは、私のような(直接・直近には)関係無い個人が、振興機構に問い合わせをしてもいいのでしょうか?
本当にこうした発言があったのか真偽を確認したいところがあります。

本文中に
>しかるべき時期になったら、しかるべき部署に抗議する所存である。
とあり、個人は黙っているべきのような気もしたので、質問させていただきました。

Posted by: hidemin | Feb 20, 2011 05:38 PM

なるほど、それはお怒りごもっともですね!
その奴、おそらくクレームを恐れての判断だと推察します。自らのレベルの低さに気づかず、上から目線で幻想の「視聴者」像を描いているのでしょう。そのコンサバ担当が思っているほど、世の中無知なクレーマーばかりではありません。見かけの良し悪しなど表面的なことにとらわれず、本質を伝えて欲しいものです。
モノ創りはキャッチボールですから、ぶつかることは付き物です。めげずに闘って下さい!応援しています!!

Posted by: Joe | Feb 20, 2011 04:59 PM

あまりのコトに怒りを覚えて、初めてコメントさせていただきます。

事業仕分けで必要と思われる法人を解散させるのではなく、こういうバ○をクビにすべきですね。己の利益を考えるあまり科学的な思考を失った人間に先生のような玄人が意見されることに怒りを覚えます。

ぜひ、しかるべきところに講義していただきたいと思います。

Posted by: 103 | Feb 20, 2011 04:56 PM

これが本当だったら、独立行政法人科学技術振興機構(JST)なんて組織は必要ない!即刻解体すべき。民間の放送会社だったらそれもありかもしれないけど、税金使ってるんだから事実をきちんと伝えるべきでしょうに。気持ちが悪いかどうかは個人個人での受取り方で変わるものだからJSTだけの判断で、事実を覆い隠すなんて許せません。そもそも独立行政法人科学技術振興機構(JST)なんて組織必要なんですかねぇ。名前ばっか立派でなにやってるんだかよくわかりません。

Posted by: bgworks | Feb 20, 2011 04:04 PM

こうなったら監督官庁の文部科学省にどんどん抗議出しますかね。
まったく情けない限りの小役人。自然科学を何だと思ってる。

Posted by: rockbat | Feb 20, 2011 03:54 PM

自然はそんなにきれいじゃないし、むき出しの自然はそこに住んでいる人間にとって脅威ですよ。脅威に対抗するため文明を築き上げたというのが本当の人間の歴史かも。今では文明が自然に打ち勝つまでになりましたが。

Posted by: DVDを見せたがる男 | Feb 20, 2011 03:13 PM

初めまして。
思うに、担当者が本当にそう思っているかは別として、視聴者の中にそういうクレームをつける人間がいるのを想定して指示をしている可能性もあり。
クレームがだいぶおかしいものでも(自然の番組なのだから虫のアップや汚物が出ても当然なはずなのに)、従わないといけない。
従わないと、彼らの上司からおしかりが。
クレームをする人は彼らの上司に影響力のある人間に影響を持っているとか。
そういう裏があるかは知りませんが、
クレーム対応で誰も責任を取りたくないがために先回りして最初からクレームされそうなモノは出さないようにしているのかもしれません。
おかしなことです

Posted by: torisuga | Feb 20, 2011 01:27 PM

これがアンポンタンな人の事ですね。
言葉を失いそうですが、真面目にそう思っているのでしょう。
こういう人は芸能人の尻を追いかけていれば良いのだと思います。
ある意味自然ですからね。
全く持って、科学や生態系を理解していないですが、
こんな人でも大学出ているのでしょう。

Posted by: ブトボソ | Feb 20, 2011 01:02 PM

テレビで「作り手が本当に伝えたい物」を流すことに限界がきていると感じる。ネットで情報に接触するためには「自分から情報まで赴く」必要があるのに対し、テレビは「何の気なしに点けたら得たくない情報が眼に飛び込んできた」が成立してしまう。

Posted by: はてな | Feb 20, 2011 12:51 PM

ひどい話です。
一番いいのは、可能であれば理事長に直接伝えることだと思います。理事長は役人出身ではなく、科学者出身なので、こういうことには敏感だと思います(と期待します)。ちなみにJSTは「日本科学技術ジャーナリスト会議」の賛助団体でもあります。「サイエンス映像学会」とも関わりがあるようです。

少しJSTとつながりがあるのですが(現職員ではありません)サイエンスチャンネルの部署も、機構内の一部署に過ぎませんから、職員はローテーション人事で来る人たちです。偉い研究者の人たちを相手にお金の話をするのが得意な人が、よい科学番組を作れるろうという情熱と理解があるかどうかは別ですよね。

Posted by: tama | Feb 20, 2011 12:38 PM

はじめまして、酷いお話ですね。

私の尊敬する生物学の先生も、出版や放送に「きれいな」絵しか出さないのは、私たちの文化のありようだから、(諸々活動を通じて)少しずつ変えていっているんだよとおっしゃっていました。その先生も、著作等で写真の差し替え等、ずいぶんあったそうです。

あと、鳥の糞のくだりは同じ組織人としては、納得してしまいました。逆説的ですが、「空気を読んで、インパクトを与えない」という組織人としての「常識」に則った、その人にとっては合理的判断だと思います。そとからみると滑稽ですが。

Posted by: Sumer Camus | Feb 20, 2011 12:08 PM

この現代の世に、まだそんなアナクロな人がいたのかと呆れ果てています。そいつはきっと飯も食わないし、糞もしないのでしょう。命を食うことでしか、生物は生きられないという、地球上の大原則を理解していない。
何よりも、向いているほうが違うね。自分の上司・組織しか見てない。広報担当なのだから、上役の顔色見てたら、本当は仕事にならんでしょうに。
昼飯時に鳥の糞が放映されても、我が家では、まったく気になりませんよ、広報さん。
カン違いするおばかさんは、すぐ配転されますから、今は、『ならぬ堪忍するが堪忍』でしょう。

Posted by: egawa | Feb 20, 2011 11:32 AM

サイエンスチャンネルウチの子供もたまに見てます。
あほうなお役人に負けずによい作品を作ってください。
ダンゴムシなんてアップでみないとあの可愛さは理解できないですし、種子散布の件も、事実から目を背けて科学なんてありえませわ。もう笑っちゃうしかないですね。

Posted by: kawashima | Feb 20, 2011 11:20 AM

笑うしかない。リスクを取れない公務員。
良い物を作ろうとするときには、常に大なり小なりのリスクが生じる。その事を理解できない人種に何を言っても無理だけどねぇ。
担当君は、自分の地位を守るのに精一杯なんでしょうね^^
大変でしょうが、素晴らしい番組を作ってください!

Posted by: たかし | Feb 20, 2011 10:41 AM

さすがディスカバリーチャンネルやナショジオのすばらしい映像を買ったとしても、くだらない芸人達を使ってしょうもない番組にしてしまう国ですね・・・

おかしいものはおかしい、と主張するのは大変だと思いますが、頑張って下さい、

Posted by: 名無し | Feb 20, 2011 10:05 AM

はじめまして。初コメントです。
本当にひどいですね。「ライオンが狩りをしている映像は残酷だから出さないで」なんてことも言いそうですね。
その担当者さんは、科学自体が嫌いなのかも知れませんね。

Posted by: yama | Feb 20, 2011 10:02 AM

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